フィジカルとデジタル
コンピュターグラフィックスやデジタル合成など映像における特殊技術は、日々発展しており、映画やCMでの表現に不可能は無くなってきています。そこで制作する者として、同じ特殊効果でもいかに効率よく作り上げるかが課題となってきます。
映像制作のワークフローでは撮影後の編集や合成などのデジタル処理をポストプロダクションと呼び、撮影の段階で表現が困難になったとき「じゃあここはポストで」ということで撮影クルーから編集担当に負担が引き継がれることになります。しかし結局CGなどの制作に時間を費やして、撮影で済ましてたほうがリーズナブルに進められたと後悔することも少なくありません。
WEBで公開されているCMなどを見ると、完成されたものとBreakdownと呼ばれるメイキング映像がセットになっており、流行の表現でも作るスタッフによって色々な工夫があってとても勉強になります。
日常の一コマを切り取るタイムスライスという特殊効果があります。映画「マトリックス」で多用されてご存知の方も多いと思いますが、この効果にはカメラワークに沿った多数のスチルカメラとポストプロダクションでのデジタル調整などかなり大掛かりな処理が必要になります。

この効果を比較的予算の限られた撮影でどう表現しようか…となったときに行きつくのが、シンプルで古典的な「動かない演技」です
これはひとえに役者の努力にかかってきますが、完成したものはなかなかの出来です。
またCGで作られたと思われるキャラクターなども、実際はストップモーションや手付けのものを撮影していたりと、アナログへの回帰が見られます。
これらの作品はフィジカルな要素だけではなくワイヤーなどの消し込みをデジタルのテクニックで併用しているところが巧みです。何を撮りたいかという基本を考えて技術に振り回されない、当たり前ですがこの姿勢が大切ですよね。






